INDONESIA LE GAYO NATURAL WINEY (インドネシア ガヨ ナチュラルワイニー)

一般的な「マンデリン」と呼ばれるようなインドネシアのコーヒーって、ザラザラしていて、苦くて飲みづらいって思っていませんか。

そう思われてしまうのはいくつか原因があるんです。

ひとつ目の理由、インドネシアでは国際的なコーヒー企業S社が国の生産量の60%を買いつけてます。

湿度が高く天候が不安定なインドネシアでは農家で精製して乾燥してから運搬することが難しく、濡れたままの状態で港まで運ばれます。そこで"プロデューサー"と呼ばれる仲介卸業者がS社に卸す豆を選別するための選抜機にコーヒー生豆をかけます。

濡れたままの状態の生豆はローラー選抜機を通るために潰れてひしゃげて、わたしたち自家焙煎コーヒー屋がよく知る、あの潰れてしまったマンデリンの豆の形になります。つまりS社以外のマンデリンは選別ではじかれたコーヒー豆なのです。必然的にクオリティも落ちてしまいます。

ふたつ目の理由は、
インドネシア伝統の精製方法である「スマトラ式」精製方法によって、濡れたまま長く保存することで、土カビが繁殖しやすい状態になっています。
マンデリンは"アーシー"というカップコメントで紹介されて販売されている場面を見かけますが、これは本来"Earthy Moldy"という土カビの欠点豆を察知したときに使われるネガティブな表現です。
このEarthyー土カビに関しては、インドネシア独自の伝統的な精製方法に起因するものなので、一概に否定することはできません。
しかしカビなので、運ばれた後でも焙煎所で熱心に選定すれば見分けて取り除くことができます。わたしたちの努力によっても改善できる欠点なんです。

SOL'S COFFEEの求めるインドネシアコーヒーは雑味、ざらつきはなく、クリーンカップで奥深いもの。

それがこのINDONESIA LE GAYO NATURAL WINEYです。
LEGAYO社は国際的な評価を目指した品質づくりと、独自の精製方法と流通でコーヒーを生産しています。

NATURAL WINEY製法は、濡れたままの状態で発酵槽に入ることで、まるで熟したワインのような香味と、日本人なら麹を思わせるような独特のアジアらしい発酵感を与えています。

現地の農家さんの技術的な秘密保持のためこれ以上明かすことはできないのですが、発酵によって独特の乳酸と甘味がコーヒー豆に与えられることは近年明らかになってきました。

さらにSOL'S COFFEEは、このコーヒー豆を2ハゼ以降の深煎りの焙煎で仕上げています。

読むの疲れてきませんか?

もうちょっとだけ。

深煎りまで焙煎を発達させることでコーヒーの有機的な酸味の成分は後退するのですが、乳酸は発達し続けます。乳酸と甘味を引き出して表現されたところで、釜から出しています。
熟成されたフルボディの赤ワインを想像してみてください。ボディの重たさと全体的な熟成香の中にフルーツらしい香りが満ちていますよね。
農家さんのNatural Wineyというイメージを東京下町に伝えるために作りました。
2022年のクロップを焙煎してカップをとりました。

コーヒーを通して豊かな時間を育むこと。

LE GAYO NATURAL WINEYも、何人もの手を経て素晴らしい味わいが生まれました。

人との繋がりを育むこと、幸せな時間を見逃さないことがSerendipityの大事な要素です。

※ご注文の締切は毎週水曜日です。そこから１週間かけて丁寧にハンドピックし翌週の水曜日にお客様のためにご用意したコーヒー豆を焙煎させていただきます。そのためご注文商品の発送は焙煎の翌日(木曜日)以降順次発送とさせていただきます。